子ヤギ誕生

更新日:2009/10/06

旱魃が騒がれた今年のケニアですが、ここナイロビでは雨季の気配が漂ってきました。

先週土曜、久しぶりにまとまった雨が降ったのをはじめ、ここ数日、空気に湿り気を覚え、夜でも蒸し暑さを感じます。今年当センターにお越しいただいた方はご存知のように、ここ数ヶ月のナイロビ市内の水事情は特に厳しく、雨季の到来が待ち遠しいところです。一方で、当地ではエルニーニョの発生が大きく報じられています。というのも、ケニアではエルニーニョ即ち大雨のことだと信じられており、テレビでは連日、大雨に対する防災を呼びかけています。雨は確実に降るものとして、旱魃で被害を受けた地域にトウモロコシの種を配給しているという話も聞きます。影響力の大きいマスコミや国の政策担当者も、エルニーニョ即大雨というような短絡的な思考を持っているとすれば、少々怖い気も致します。

今年も、7月から9月にかけて、たくさんの方に当センターをご利用いただき、どうもありがとうございました。第二四半期報告書を書くにあたり集計しましたところ、8月は延べ182名、9月は延べ140名のご来所でした。おかげさまで、来所いただいた何人かの研究者の方のご協力で、セミナーや講演会を数件開催することができました。これから、大学の講義や実習が行われる季節となり少々寂しくなりますが、引き続き、機会があればアフリカでの現地研究調査をご検討いただき、当センターにもぜひお立ち寄り下さいませ。

10月1日木曜日、午前11時40分すぎ、ヤギが仔どもを産みました。父親は残念ながら7月に殺鼠剤を食べて亡くなってしまいましたので、子ヤギは父の顔を知りません。お母さんヤギの乳の出を良くするためにも、早く雨が降り草が育ってほしいところです。この数ヶ月、我が子の成長に驚くばかりですが、当たり前ながら子ヤギの成長はもっと早く、生後数日にして、もう走れるようになりました。こんなにか弱い人類が、どうしてここまで隆盛を誇ることになったのかと、今さらながら再考してしまいます。これに対する答えはいろいろな偉人から提案されているようですが、目の前で両者を見比べると、ヒトがいかに幼い状態で出生しているかを、まさに実感する次第です。

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