更新日:2016/02/15
アフリカの大学の学長らは、自らの国や地域の高等教育機関に対して、組織革新と競争力の向上に努めることを要求してきたが、同時に、大学の世界ランク付けを実施している国際機関が大学の順位付けに利用している基準のなかにはアフリカの大学にとって不利な内容があるとして、再検討の必要性も主張してきた。
キガリのセレナホテルで開催された第18回大学総長会議にて、ルワンダの教育大臣Silas Lwakabamba氏は、国内、地域内、大陸内のランキングがあれば、それらは現地の財源やインフラ等現地の事情を考慮するため、より現実的な大学評価を提供できると発言した。また、アフリカは、国や大陸独自のランキングモデルを採用しているアジアや南アメリカの例を模範にすべきであると主張した。
他方で、ナイロビ大学前学長のGeorge Magoha氏は、国内・大陸内ランキングは、国際ランキングと平行して用いられるべきであるという。Magoha氏は、アフリカの大学は、世界の大学と競い合うことができなければならないと考えており、国内・大陸内のランキングを用いることは奨励するが、アフリカの大学を世界で戦える質の高いものに育てるには、世界ランキングも継続的に活用すべきだとの考えを表明した。
アフリカ大学協会のOlusola Oyewole会長は、世界の大学ランク付け機関が用いている基準のなかにはアフリカの大学の事情とずれのあるものがあるとし、アフリカの大学を閉め出しているものの例として、ノーベル賞受賞者輩出数といった基準をとりあげた。大学総長会議には学長、研究者、支援団体の代表者など250名以上が参加し、議論を交わした。
(Daily Nation)2015/7/3