【アフリカ全域】アフリカにおける私立大学拡大に対する懸念 2015/10/22

更新日:2016/02/17

国連アフリカ経済開発・経済計画研究所所長のAdebayo Olukoshi氏は、今年初旬にヨハネスブルグで開催されたタイムス・ハイヤー・エドゥケーションアフリカ大学サミットの開会式にて、本来大学がアフリカの発展のうえで担うべき役割が、民間セクターの成長によって妨げられていると警告を発した。
 過去25年間のアフリカの私立教育機関の発達は著しい。2009年の世界銀行の報告書「 Accelerating Catch Up: Tertiary Education for Growth in Sub-Saharan Africa(遅れを取り戻す:サブサハラ・アフリカの成長のための高等教育)」によれば、営利・非営利の私立大学、私立カレッジの数は1990年から2007年の期間に、24校から468校へと急増した。そうした状況で投げかけられている検討課題は概ね以下の内容にまとめられる;1)これらの懸案には根拠があるのか、2)民間セクターがサブサハラの高等教育のなかで勢力をもちすぎたのではないか、3)教育機関に課される基準が低すぎるのと同時に政府の権力が弱すぎるために、政府が民間セクターを制御することができなくなっているのではないか、4)高等教育の社会的利益よりも個人の利益に焦点を向ける大学は、大陸が喫緊の課題としている高等教育の発展に貢献することができるのか。
(https://www.timeshighereducation.com/features/africas-teaching-shops-the-rise-of-private-universities)
2015/10/22

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