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タンザニア連合共和国(タンザニア本土およびザンジバル島嶼)で調査を行う際、最低限取得しなければならないのが調査許可と滞在許可である。この2つの許可が揃ってはじめて、正式な調査を開始することができる。他国と違い注意すべき点は、調査許可の場合、調査地がタンザニア本土に位置するかザンジバルに位置するかによって申請先も申請方法も異なる点である。滞在許可の場合は、タンザニア本土とザンジバルのどちらであっても、入国管理局(immigration)に申請する。
* 以下の記載事項には要確認事項も含みます。各自関連webサイトなどを参照してください。
Ⅰ.タンザニア本土
1.タンザニア本土の調査許可取得方法
1−1.必要書類など
タンザニア本土の調査許可は、下記の場所へ申請する。
Tanzania Commission for Science and Technology (COSTECH)
Ali Hassan Mwinyi Road, Kijitonyama Area,
P.O.BOX 4302, Dar es Salaam, Tanzania
Fax: +255 22 2 775313
Tel: +255 22 2 700745/6
Email: rclearance[at]costech.or.tz ※[at]は@に変更してください。
Website: http://www.costech.or.tz
申請に必要な書類と料金は、以下のとおりである。
3)の調査計画書に記載する内容は以下のとおりである。
・Abstract
・Introduction
・Literature Review
・Research Problem
・Objectives
・Methodology
・Bibliography
1−2.調査許可取得の流れ
申請する時期は、調査開始予定の3ヶ月以上前が望ましい。COSTECHで調査申請書類が審査会議にかけられるが、この会議の開催が数ヶ月に1度という、極めて不定期に近い状態でおこなわれるためである。
まず、上記の1〜4の書類をCOSTECH宛に電子メールで提出する。先方から内容不備等がないことを確認した後、郵送で上記1)〜5)の書類を再度提出する。
渡航後に、上記6)を持参のうえ、ダルエスサラームにあるCOSTECHオフィスを訪れる。事前に審査が終了していればその場で料金を支払い、調査許可証を受け取ることができる。
調査許可を発行してもらったときに、滞在許可申請に必要なレター(COSTECHから入国管理局宛)を受け取ることを忘れずに。調査許可証だけでは、滞在許可を申請できないので、必ずもらうこと。
1−3.調査許可の延長方法
上記の手続きで発行される調査期間は1年だけである。延長の際に必要な書類は以下のとおりである。
上記の1)〜6)の書類と料金をCOSTECHへ提出する。前回の調査許可終了から期間があいていても問題はなく、許可は再調査をはじめる日から1年間の許可が発行される。
2.タンザニア本土の滞在許可取得方法
2−1.必要書類など
タンザニアの滞在許可は、入国管理局で「Resident Permit Class C」を申請すること。このClass C申請に必要な書類は以下のとおりである。
2−2.滞在許可取得の流れ
Ⅱ. ザンジバル (暫定版: 要確認事項を多く含みます)
3.ザンジバルの調査許可申請方法
本土とザンジバルとではそれぞれ別の機関が管轄しているため、ザンジバルで調査をおこなう場合には、たとえ本土ですでに調査許可を取得している場合でも、再度ザンジバルでの調査許可申請が必要となる。また、もしザンジバルでのみ調査を行う予定であれば、本土で取得する必要はなく、ザンジバルの許可のみ申請すればよい。
ザンジバル(ウングジャ島、ペンバ島)での調査許可は、下記の場所へ申請する。
Principal Secretary,
Second Vice President Office,
P.O.BOX 239, Zanzibar
3-1. 必要書類など
申請に必要な書類と料金は、以下のとおりである。
調査期間1年の場合は150ドル、3ヶ月未満の場合は75ドル(3ヶ月未満を申請後、1年間への延長も可能であり、その際は差額の75ドルを支払う)申請料は職業や身分によっての差異はない。
3−2.取得方法
取得方法は2通りある。ザンジバルにある古文書館(Nyaraka)を通すやり方と、自分で関係機関を訪れて取得するやり方である。
(A)古文書館を通しての取得方法
古文書館(Nyaraka)にて、上記の書類2〜5と手続き代行の料金として1万シリングを職員に渡せば、古文書館がカウンターパートとなり、発行までの手続きをすべてしてくれる。通常、1週間ほどで発行される。
古文書館の住所と連絡先は以下のとおりである。
Zanzibar National Archieve
P.O.BOX 116,
Zanzibar
Tel/Fax: +255 35241
Website: http://www.zanzibarheritage.go.tz
●行き方:ストーンタウンのDarajaniバス乗り場からNdege行きの公共バス(ダラダラ)に乗車し、Kilimani下車。そこから徒歩3分ほどの場所にある白い塀で囲まれた、2階建ての建物が古文書館である。
(B)古文書館を通さない取得方法
調査許可取得の流れ:
●Office of Chief Statistianへの行き方:ストーンタウンのDarajaniバス乗り場からKilimani行きの公共バス(ダラダラ)に乗車、Mtakwimuというところで下車。道路から少し奥まったところに建物があるので、一目でみつけることはできないので注意。
古文書館に委託する方法(A)は手間が少なくて済むが、自分で各機関を訪れる(B)ことで知り合いも増え、また同時に各機関から調査に必要な資料を入手することもできる。ザンジバルの古文書、統計資料、航空写真や地図などは、本土で手に入れることはできないので、必ず調査許可取得が必要となる。
調査終了後は、タンザニア本土の調査許可と同様、報告書の提出義務がある。提出方法は、直接窓口提出するほか、郵送でも可能。
情報提供: 角田 さら麻 さん (京都大学ASAFAS 博士課程)
タンザニア本土について
COSTECH (http://www.costech.or.tz/) という機関に申請します。
申請要領はHPにありますが、二ヶ月に一度の審査会で承認されないといけないため、申請書類は余裕をもって提出しないといけません。(だいたいの人は日本から事前郵送しています)
現地カウンターパートからの推薦状は、後から持参でもOKな場合もあるので、まずは各自、メールで審査会の日程と、日本から書類を郵送するため推薦状は後日持参でもいいかどうか、申請書類のコピーは何部必要かなどを確認する必要があります。
審査会で承認されたら、申請料はTCで直接持参して支払います。
オフィスはダルエスサラームの「ムウェンゲ-ポスタ」ルートのバスで「サヤンシ」というバス停にあります。(コステックの建物が「サヤンシ」と呼ばれています)
調査許可が発行されたら、その場でイミグレ用のレターを作成してくれます。
それを持って、イミグレにレジデンスを申請しに行きます。(申請料120ドル、こちらは現金で)
コステックのHPにも書いてあったと思いますが、タンザニアでは調査許可を取得する場合は必ずレジデンスも取得しないといけないことになっています。(研究者はクラスCのレジデンスです)
レジデンスが出るまでに3日~一週間くらいかかるかと思います。
ザンジバルの調査許可申請方法
ザンジバルの方の調査許可は、たぶんHPとかにはどこも載っていなかったかと思いますが、許可のおおもとは、ザンジバル教育省から発行されている模様です。(教育省のヘッドのサインが入るので)
私はいつもザンジバル・アーカイブス(Nyaraka)を通じて取っていますが、ザンジバル大学の先生を通じて取っている人もいるようなので、取得方法は複数あると思います。
ニャラカは、ザンジバルのストーンタウンからバスで15分ほど行った「キリマーニ」というところにあります。
そこで調査許可を取りたいというと、申請書をくれるのでその場で記入し、写真3枚、プロポーサル(A4一~二枚程度、特に内容指定無し)、申請料(1年で150ドル、短期割引あり)を提出します。
コピー代に5000シリング(5ドル)程度必要になる場合もあります。
一週間ほどで調査許可が発行されます。
レジデンスを持っていない場合は、ニャラカにレターを書いてもらい、そこから歩いて5分ほどのところにあるイミグレに申請に行きます。
申請料は大陸と同じ120ドルです。
ザンジバルの場合、ニャラカがカウンターパートになってくれるので、特に現地研究者などカウンターパートを探す必要はありません。
ニャラカは公文書館なので、中には色々と蔵書もありますが、それらを使用したいときには別途使用料が必要です。
タンザニア大陸部の調査許可は、ザンジバルでは通用しませんし、コステックでも「ザンジバルのことは全てザンジバルで手続きするように」と言われます。
航空写真、地図、統計資料など全て、ザンジバルのものは大陸部では公的には手に入らず、ザンジバルに行けといわれます。
ただし、レジデンスだけは大陸部で取得していれば、ザンジバルで取り直す必要はありません。
情報提供 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 井上真悠子氏
タンザニアでの医療・健康系研究許可申請は二つの組織からの許可が必要である。
NIMRは医学系分野の研究を審査する組織でEthical Clearanceを経て許可が出され、それをもとにCOSTECの許可を得るとタンザニアでの研究を行うことができる。
I. NIMRの倫理審査・研究許可申請方法 (パンフレット参照)
提出書類
Research Proposal の形式
・Summary
・Introduction and Literature review
・Statement of the problem
・Rationale
・Objectives
・Methodology, to include date collection instruments
・Personnel, CVs
・Budget and Budget justification
● Research Proposal書類をハードコピーで各5部
● (パンフレットに必須とは書いていないが)タンザニア人研究の推薦状が必要とのこと。(7. Key areas examinedの3番目の項目 Capability of the Investigatorsのところに関わってくるのかも?)MOHかMuhinbili Universityの研究者に頼めばよいらしい?
● 対象研究地域のRegional or District Medical OfficerまたはDistrict Medical Officerの許可書
Ethical clearance fee receipt
外国人研究者 USD300
タンザニア国内組織もしくは
Local collaborator研究者 USD100
タンザニア学生 USD100
【振込先】
National Bank of Commerce, Samora Branch
Bank Account: 01205009961
Swift code: NLCBTZTX
Recipient: National Institute for Medical Research
書類送付先 ETHICS – NIMR
P.O.BOX 9653 DAR-ES-SLAAM, Tanzania
許可が出るまでの過程
提出 → Reviewers review 毎月1回(月後半) → Comment → 再提出 → Ethical Committee毎月1回(月後半) → 許可
となる。Mrs. Celinaは約5-6週間と言っていたが実際は不明。
研究許可が出た後に変更あった場合はその都度変更部分を報告し許可を得る必要がある(Officialには)。
II. COSTECの研究許可申請方法
提出書類
研究申請が通った場合さらにUSD300支払要(Travelers Chequeで)。
現在は2か月に一回審査がある。(ここ最近は偶数月に行われているとのこと)
NIMRで審査済みであれば申請すれば通る可能性が高いとのこと。
情報提供者 長崎大学国際健康開発研究科 永田晶子氏
タンザニアの調査許可は、下記に申請をする。
Tanzania Commission for Science and Technology (通称COSTECHあるいはUTAFITI)
P.O. Box 4302, Dar Es Salaam, Tanzania
Tel: 0255-22-2775311/2
Fax: 0255-22-2775313
E-mail: Rclearance[at]hotmail.com ※[at]は@に変更してください。
必要なものは以下の通りである。
4)についてはタンザニア国内在住の学者の推薦 (Referee)をもらうことが肝要。
5)の送り方は皆苦労している。小額なので,銀行小切手とか郵便小為替は嫌がられる。
COSTECHは原則として3ヶ月に1回調査許可委員会を開き,新規の申請を審査して、認可する。認可されたら Notice of Approval が郵送されてくる。
ダルエスサラームに到着して、学者登録(Reseacher Registration)を済ませ、(US$300)を払うと、調査許可(1年間有効)とイミグレーション宛のレターをもらう。イミグレーションでは「Residence Permit Class C」 を申請し、US$120を払うと、1年間の在留許可が出る。
一応これが順序だが、野生動物とか考古学、あるいは国立公園内で調査する人などは、それぞれ関係諸機関の許可を事前にとっていないと、COSTECH の許可は下りない。
更新に関しては、比較的簡単で、中間レポートと、タンザニア在住者の推薦状さえあれば、随時更新を受けられる。その場合は申請料ではなく、許可料のみになる。
例外や運不運はあるが、上記が原則である。
情報提供者 根本利通(JAPAN TANZANIA TOURS LTD.)